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デアゴスティーニ『Help!』雑感 -Part 2

ということで、前回に引き続き『Help!』のお話

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前回、デアゴ盤『Help!』についてとても良い音だったと書いた。
実際、ファースト・インプレッションでは私が今まで聴いた全てのフォーマットの中でも一番良い音だと感じた(元が悪すぎる)し、聴き返してみても確かに良い音だが、あくまで私の頭の中での'87CDとの比較で、今日改めてMacに取り込んだデータで2012とUSBと比較してみたが、A-6まではデアゴと2012の明確な違いを聞き分けることはできなかった。
強いて言えば盤質の違いからくる再生音の違いくらいか?

しかし"Ticket To Ride"に関してはやはり例のEQ処理によって明確に異なり、2012は高音が抑えられ天井の低い音。それによってディテールも聞き取りづらく、迫力も無くなっている。デアゴではそれが改善されている。
USBで聴くとノイズが無い分、更にタンバリンの打ち方やハンドクラップなどの細かいニュアンスが聞き取れる。
せっかくなので波形データーと周波数をスペクトル表示してみた。(例によって小さくて見づらいので画像を保存して画像ビュワーで交互に見比べるとわかりやすいかもしれない)

↓デアゴ
デアゴ
↓2012
2012.jpg
↓USB
USB.jpg

デアゴ、2012はどちらも同じ音量で192kHz、24ビットで取り込み。USBは44.1kHz、24ビットで、いずれもFlacをApple Losslessに変換し比較。

あまり詳しいことはわからないので恐縮なのだが、上が左ch、下が右chで、レコードソースはLもRも20kHzまで音が記録されているのはわかる。デアゴと2012を比較すると2012の方は波形が細いので、音量が低いのだろう。気になったのは場所によってチャンネルの波形が上下反転しているように見えること。同一箇所で比較するとデアゴとUSBが上にヒゲが出ているのに2012は下にヒゲが出ていたりする。なんだろうか…?

周波数だが、10kHzより高いところが2012のグラフが密度が薄いように見えるので、やはり高音をマスキングしているようだ。USBはフォーマットが違うので基準が違うが、18kHz?までは音が記録されているようだが15kHzを越えるとほとんど音が記録されていないのがわかる。ノイズが無い分、波形も綺麗だ。周波数も上まで密度が高いように見えるが、デアゴのグラフも拡大すれば同じような感じになるんじゃないかと思った。

じゃあUSBとVinyl(2012とデアゴ)の違いは?

ということになるのだが、2012のライナーによると

(前段略)"「リミッティング」というよく使われる作業に関しても、同様にデリケートなアプローチをとった。21世紀に制作されたアルバムは、過剰にリミッティングを施したせいでうるさくなっていることも多い。静かなパートの音量を引き上げて、ダイナミックなレンジのない「圧縮された」サウンドにしてしまうのだ。CDを作るのに使われたビートルズのステレオ・リマスターには多少のリミッティングがなされている(もちろん微かに、ではあるが。)モノラルのリマスターCD、そして全アナログ盤(編注:この場合2012のこと)には、追加のリミッティングは行われていない。"

とのことらしい。つまり、ステレオのマスターにはマスタリング時に微かにリミッターを掛けているが、CDではカッティング時に更にリミッター処理、2012Vinylはリミッター無し。USBは…リミッターが掛かっていると、どこかで読んだ気がするのだがソースは探せなかった。
しかし、2012がリミッター処理がされていないのだとすれば、比較すると波形を見る限りUSBはリミッターが掛けられているように見える。また、デアゴの波形もUSBに非常によく似ているので微かにリミッター処理されているのではないか?と思う。

そのせいで2012よりもデアゴの方が迫力があると感じたり、活きが良いと感じたりするのだろう。(もちろん2012で内周の曲で過剰なEQ処理を施し、高音をオミットしてしてしまったせいもある)

(余談だが、ステレオCDリマスターの曲間は短いが、モノCDとアナログ盤はオリジナルのレコードと全く同じになっているそうだ…本当かなぁ?)

また、更にライナーを読み解くと2012Vinylは"テスト・カッティングを行い、再生して問題点を特定し、シビランス(歯擦音)を抑えるために、ごく短い部分のレベル(←何の?)を下げたり、「内側の溝の歪み」の問題となる周波数を特定し、(マスリングの段階まで戻り、Pro Toolsで)「外科的なEQ」を使ってそのレベルを下げた"とのこと。

今回のデアゴシリーズではカッティングをやり直しているので、違いが出るのはそこら辺(歯擦音の有無、最内周でのEQ処理の有無、Sgt. Inner Grooveの有無)なんだろうと思う。(事実、デアゴではSgt. Inner Grooveはオミットされている。あれこそがショーン・マギー最高の仕事だったんだけど…)


話を『Help!』に戻して、先ほどA-6までは聴感上の違いを感じなかったと書いたが、波形と周波数を比較したらA-7ほどではないものの終始同じような傾向(デアゴ(USBも)の方が高い周波数の密度が濃い、波形が太い、波形の上下が反転)だった。
長年DTMをしていながらこの波形の上下反転というのが聴感上どういう影響があるのか想像もつかないのだが、なんとなく気持ちが悪い。

Yesterdayがわかりやすかった
↓デアゴ
Yestredayデアゴ
↓2012
Yesterday2012.jpg

この曲はダイナミック・レンジを大切にしたのか、あまりリミッターが掛けられていないようだ。おそらくヒスノイズ対策のEQ処理によって音質が異なり、それに伴いディテールも失われていると思う。(ただし、周波数を抜き出して聴いて見ると10kHz以上はほとんどモスキート音のような耳障りなノイズで、13kHzあたりではもう何も聞き取れなかった…哀しい)

Dizzy Miss Lizzyも同じ傾向
↓デアゴ
Dizzyデアゴ
↓2012
Dizzy2012.jpg

これはリミッターを掛けているようでデアゴは海苔っぽくなっているが、聴感上はデアゴの方がやはり音圧が高く、活きが良い音に聞こえ、良い方向へ作用していると思われる。



ということで、このアルバム、全般通して2012よりはデアゴの方が好ましいと言わざるを得ない。それよりも(もしどちらもLimitedだとしたら)USBの方がノイズが無い分良いに決まってる。

じゃあ、オリジナル・ミックスはどうなの?って話はまた次回。
では…
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デアゴスティーニ『Help!』雑感

一昨日降った雪で、北海道はもうすっかり雪景色です。
まぁ、おそらくすぐに溶けてしまうだろうから、まだ根雪になるという事はないだろうが、早いもので今年もあと1カ月足らずとなってしまった。
この時期になると何かと忙しなくなるが、どうか風邪などひかれませんように。

さて、雪といえば…やはりこれ
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先月デアゴから届いたものの、『White Album』その他諸々にどっぷり浸っていたので、なんとなく聴く気がしなかったのだが、昨日『Revolver』と『Magical Mystery Tour』の発送メールが届いたため(というか今日ブツも届いてしまった…)ようやく重い腰をあげて『Help!』を聴いてみたので、今日はその感想でも…。


アルバム『Help!』は嫌いではないのだが、個人的にもっとも聴かないアルバムかもしれない。
なぜか?と考えてもこれといった理由はないのだけれど、近年評価の高まった『Revolver』や『White Album』、名盤の誉れ高い『Sgt. Pepper』やら『Abbey Road』などの陰に追いやられ、(偏見かもしれないが)今となっては「映画のサウンド・トラック」もしくは「(あの名曲)Yesterdayの入ったアルバム」という以上の価値は無いように思う。
「〇〇が選んだ名盤ベスト10」みたいなものにもあまり登場しないような…?

主演映画、アイドルからの脱却、マリファナの影響やら、かの有名な夢で聞いたYesterdayやらエピソードには事欠かないのに、どことなく地味な印象が残る。
今回聴いてみて気づいたのだが、前作「for Sale」がライブ活動に疲れ果て、埋め草的にカバー曲をアルバムに散りばめ、オリジナル曲が弱いのと同様、今作もやっつけ仕事的に作った曲が多かったのではないか?と思った。

タイトル曲"Help!"こそ名曲と評されることが多いが、アルバムを通して大衆の望んだ「ビートルズらしさ(…て人によって分かれるとは思うが)」が希薄なのではないだろうか?(その割に『アニメ・ザ・ビートルズ』はこの時期の彼らをアイコン化しているが…)
"The Night Before"は"last night is the night I will remember〜"からのパートの展開が急で取ってつけたようだし、勢いだけで作ったような曲、エレピが目立ちギターの存在感がない。"You've Got To Hide Your Love Away"はディランとブライアン・エプスタインから着想を得た名曲だが地味。"I Need You"はコード進行をこねくり回すもどことなく頼りない印象。"Another Girl"もお得意のイントロなしでインパクトを狙うもギターの合いの手がヘンテコで、シングルにするには弱い。"You're Going To Lose That Girl"は歌い出しからワウフラッターかと思うほどの音程変化。転調はすごいがボンゴの演奏が投げやり、聴いていてあまり気持ちよくない。"Ticket To Ride"もリズムはチンチクリンだし、"I don't know why she's riding so high〜"からのパートでやっと本調子になるも"〜by me"で丸投げし、ギターのフックでAメロに戻るあたりが陳腐。(とにかくSide1は特にチューニングが合わないのが腑に落ちない)
"Act Naturally"、"Dizzy Miss Lizzy"はカバーだし、"It's Only Love"は冷静に聴くとヘンテコな曲、トレモロを使ったギターも最後の半音階も気持ち悪い。"You Like Me Too Much"はジョージらしくない小粋な曲、"I really do〜"からの展開も広がりがあって良いけど、"If you leave me"でまたも半音階。ビートルズの曲じゃなくてもいいかも?これもギターというよりもエレピが目立つので異色。"Tell Me What You See"は歌い出しのフレーズも無理やり、展開もヘンテコ。"I've Just Seen a Face"、"Yesterday"は良い曲だけど、当時ファンが抱いていたビートルズのイメージなのか?と言われると違うような気がする。そもそもこの時期にジョージの曲が2曲(それも特に傑作というわけでもない)も入っている時点で、決して「絶好調!」といえる状況ではなかったんじゃないか?とも思う。

と、反感を買うことを承知であえて悪いところばかり書かせてもらったが、なんとなく曲自体が未完成であるがゆえに、思いつきで行けるところまでメロディーを持って行ってこねくり回して広げるだけ広げて収集がつかなくなったらフックで誤魔化すというような曲が多いような気がする。("What You're Doing"とかもその流れ)
あと、何か新しいことをしようとして奇をてらって奇抜なリズムを取り入れたり、新しい楽器(ボリューム・ペダル、ピアネット、フルート、ギロやボンゴなどのパーカッション)に飛びついたり、新境地を目指そうと意気込んだは良いが、手探り状態で、どれも実を結んではいないような気がする。(彼らのそういう姿勢がないと『Rubber Soul』の境地にはたどり着けなかっただろうが…)
どことなく前作の雰囲気を引きずっているようなアーシーでアコースティックなサウンドは、現代的な視点で彼らの歴史をわかった上で聴くと『for Sale』から『Rubber Soul』への橋渡しとしてグラデーションで違和感なく聞けるが、"She Loves You"や"A Hard Day's Night"の頃のような曲を期待したファンはきっと面食らっただろうし、「パンチがないなぁ…」などと感じたんじゃないかと思う。また、未発表の"That Means a Lot"の過剰なリバーブはThe Righteous Brothersあたりを連想させるし、"Act Naturally"、"I've Just Seen a Face"などに見られるC/Wの影響、裏ジャケのジョージのウエスタン・ハットなどどこかアメリカへの憧れも強く感じさせる。

まだそれほどポピュラー音楽が成熟しきっていなかった当時の聞き手が彼ら(アイドル)に期待したものは一緒に「歌って」「踊って」「楽しめる」いわゆる「使い捨て」としての音楽であって、芸術性や先進性といったものは二の次だったんじゃないかと思う。

当時のビルボード・チャートを見ても"Satisfaction"、"Sugar Pie, Honey Bunch"、"Mrs. Brown You've Got A Lovely Daughter"、"I Got You (I Feel Good)"、"Help Me, Rhonda"などいわゆるパーティーソングが並ぶ。
その中において"Help!"や"Yesterday"がいかに「踊りづらいか」を考えると、彼らがどれほど異色だったかわかるだろう。

面白いのは66年くらいになると同じパーティー・ソングでも"I'm a Believer"、"Summer in The City"、"Good Vibrations"、"The Little Girl I Once Knew"、"These Boots Are Made for Walking"など曲中でリズムが変わったり、ブレイクをはさんだり、特徴のあるフックで展開を変えたり「一見、踊りやすそうだけど踊りづらい」曲が増えてくる。これがマリファナの影響なのだろうか?(↓"California Girls"で踊らされるのも、なかなか辛いものがある…笑)



さて、話がそれたが『Help!』
↓フロント(冊子は例によって例のごとく)
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↓バック(折り返しなし)
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↓Side 1
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↓Side 2
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↓2012との比較(右が2012、2012の方が解像度が高く感じる)
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↓デアゴはスミの濃度が濃く滲んで見える
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↓バック
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↓これもデアゴはスミが濃く、字が太って見える
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↓レーベルはデアゴは濃度が薄く、パチモノっぽい。盤の厚みも若干薄いような…。インナーバッグは2012の方が薄手で雰囲気がある。デアゴは真っ白。
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↓音溝はさすがは新品、綺麗だ
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肝心の音の方だが、一聴した感じでデアゴは非常に音が良かった。
私が『Help!』をあまり聞かなかった理由の一つが、初CD化の際のリミックスによる過剰なリバーブと、密度の薄さ、軽さ、デジタル特有の硬い音質だったが、それらが払拭され割とドライ目で、タイトで、密度が濃く、迫力があるのに歪まず、低音から高音まで非常にバランスよく聞こえた。
この前の『Rubber Soul』の時もリミックスのデジタルマスターながら旧CDの印象とは打って変わって非常に高音質だと感じた。シリーズ全般通じて他のタイトルでは「USBで聴いた方がいいな」という感じだったのだが、この2タイトルについては新たにリミックスし直したんじゃないの?というくらい好印象を抱いている。それと比べて2012は分離が悪く団子状で歪みっぽく、曲によっては鮮度が悪くぼやけて感じた。

特筆すると"The Night Before"や"I Need You"では旧CDほどボーカルのエコーがきつくない。まるでドライ・ミックスのよう。"Another Girl""You Like Me Too Much"などではエコー成分が抑えられているため、演奏自体がタイトに感じる。ということは、逆に旧CDではあのリバーブのせいで、演奏がぼや〜っとルーズな感じに聞こえていた ということで、これはかなり印象が変わり驚いた。おそらくそのせいで楽器の分離が良くなり、手拍子やタンバリンなどのパーカッションが生々しく聴こえるのだろう。ただ、"Dizzy Miss Lizzy"ではシンバルやカウベルがやや引っ込んで聴こえるので、もう少しやかましくてもいいんじゃないか?と思った。"Ticket To Ride"ではバスドラの音が左右に振られ立体的に聞こえた。

と思いつくまま書いたが、もう少し客観的に判断するためにスペアナ解析やUSBとの比較もそのうちしてみたいと思う…のだが、次から次へと送られてくるのでなかなか時間が取れないのが贅沢な悩みだ。

そういえば、アルバム『Help!』特有の音質の悪さや、チューニングの不正確さなど、このアルバムについてはまだまだ調べれば興味深いことがわかりそうだ。
ちなみに散々悪口を書いたが、このアルバム、("Yesterday"以外…笑)嫌いじゃないですよ、念のため。
「カイリ〜ッ!」
では…

デアゴスティーニ『White Album』音質比較

この記事でデアゴスティーニから届いた『White Album』に傷があったのでサポートに連絡した、というところまでは書いたと思うが、今日はその続き…

前回の『Rubber Soul』の傷の時は、「交換品を送るので、不良品はそちらで処分してほしい」との対応だった。今回もそのようになるのかなぁ…じゃぁポスターとピンナップはどこに飾ろうかなぁ(笑)などと、取らぬ狸の皮算用をしていたのだが、今回はなぜか「交換品を送るので、(レコードだけでいいので)配達員に不良品を渡してほしい」との塩対応(このブログ読んでる?)
こちとらレコードだけで良いと言われても、兄弟を離れ離れにするのはさすがに忍びなかったので、不良なのは兄の方だけなのですが、二人揃って実家に返しました。

で、新しく来た『White Album』なのですが、前回は不良は上の子だけだったのに…

今回は二人揃って不良やないのっ!

明らかに同一のスタンパーでプレスを重ねてヘタッたような溝で、うっすら傷も多い。埃だらけで梱包も雑で内袋も折れが目立つ。2枚目…つまり弟ね、思春期なのかニキビヅラ(気泡が入ったようにところどころ溝がペコンと凹んでる)じゃないのっ!

で、悩んだ末、また手続きするのが面倒なので、うちで面倒みることにしましたよ…。ええ
担当には連絡もしなかったので、良品だと思っているでしょうよ…ええ。
一体どういう環境で作っているのだろうか…。デアゴさんもMPOにクレーム入れるべきだと思うよ、ほんと。
不良品の発生頻度からすると、良品である方が確率的には低いと思う。いや、みんなそんなに気にしていないのかな?


前回は、2012の音源をMacに取り込んでなかったこともあって比較することはできなかったが、今回は徹底的に比較しようと思う。
まずはスパインだが、厚みはさほど変わらないかと思うが、タイトルの文字がデアゴの方が濃い(上が2012)
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ジャケ、そんなに違いは無いと思う(上が2012)
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内側、これもよくみるとデアゴの方がスミが濃いのかハッキリくっきり
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Side 1とピンナップ、これもよく見ると印刷が違う。あと、レーベルのリムの文字の大きさが違う
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Side 2とピンナップ裏
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Side 3とポスター
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Side 4とポスター
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ポスター表、ほとんど同じ
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ポスター裏、右下のクレジットが若干違う
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さて、肝心の音の方だが…

どちらもカッティングレベルは低い。デアゴの方が盤質によるものなのかノイズ成分が多い。
2012は本当にローノイズだ。
U.S.S.R.ではわかりづらいかもしれないがDear Prudenceの"Won't you come out to play"の後のシンバルの残響を聴くとわかりやすいかもしれない。Glass Onionもデアゴの方が自然。Ob-La-Di〜もデアゴの方が高音があって元気が良く感じる。Wild Honey Pieもデアゴの方がギターのカッティングの高音がきらびやか。Bungalow Bill、While My Guitarも同じ傾向。Happiness is a Warm Gunに至っては2012はかなり天井が低く感じる。

Martha My Dearはどちらもイントロでの転写、右chのノイズが目立つがデアゴの方がやはりヒスノイズ成分多め。うちの盤はイントロの一番良いところでサーフェスノイズが乗って歪みっぽい。外周曲だからか意外にも曲中の差異はそれほど感じない。I'm so tiredは2012のベースがブーミーで全体的に低音が歪んで聞こえる。Blackbirdはデアゴの方がヒスノイズが目立つ。Piggies、Rocky Raccoonも同じ傾向。Don't Pass Me Byはイントロは同じ傾向だが曲中は違いがわかりづらい。Why don't we do it in the road?もデアゴの方が自然な音。I Willは2012の合いの手12弦?ギターの音が歪みっぽくて汚い。Juliaも2012はノイズリダクションし過ぎでヴォーカルがカサついている。

Birthdayは2012はヴォリューム低く小さくまとまった感じ。デアゴはその代わり歪みっぽい。Yer Bluesは2012は音場が狭く感じる。Mother Nature's Sonは2012はイントロのギターが詰まって聞こえたが曲中はそんなに違いがないように感じた。Me and My Monkeyは2012はスカスカな音。Sexy Sadieは2012はベースの弾力が失くなったような音。スネアの高音が死んでる。Helter Skelterは2012はイントロのギターが水中で鳴らしてるような音。0:20辺りの左chベースの低音が表現しきれずに歪んでる。これはひどい音。(昨日紹介した日本盤コンパクトのヘルプのような歪み)デアゴはちゃんとベースの音として鳴ってる。Long, Long, Longもデアゴはヒスノイズ多め。2012はノイズリダクションし過ぎでダンボールの中にスピーカーを入れて鳴らしたような音。

Revolution Iは違いが目立ちづらいが、歌い出し前のダダッダダッダダッダのところがデアゴは大きくヒステリックに聞こえる。"You say you want a revolution"の"You say"のところのベースも歪みっぽい。2012は大人し目。Honey Pieは2012はローノイズ、その代わりブラシの音などが引っ込んで聞こえる。Savoy Truffleは違いがわかりづらい。どちらとも褒められない音質。歌い出しCreme tangerine and montelimart の後急に音量が下がり" A ginger sling with a pineapple heart"辺りにかけて2009"A Hard Day's Night"のイントロにあったような音のこもりがある。'78 UKもそういう傾向だったので、そういうミックスなのか…。いずれにしてもデアゴの方が元気がいい。Cry Baby Cryデアゴの方がヒスノイズ多く歪みっぽい。Can you take me back対策か2012は2:28辺りから一層ノイズリダクションがきつくなる。Revolution 9冒頭のおしゃべりでデアゴはヒスノイズ多め、バックで盤由来のノイズが多い。Good Nightも同様の傾向。


やはり思った通り2012は相当なヒスノイズ対策を施していることがわかった。そのせいで相当な旨味が削がれていると思う。
そもそもこのアルバム、他のアルバムに比べても特別ヒスノイズが目立つかもしれない。8トラックで録音されているので、あまりリダクションしていないと思うのだが、何故だろうか?調べる価値がありそうだ…。

重箱の隅を突くように聴くとデアゴの方が2012に比べると聴きやすいし、イメージ通りのいつもの『White Album』なのだが、'78 リシューと比較するとやはり分が悪い。
まず、'78を聞いていて(恥ずかしながらアナログ音源でちゃんと通して聴いたのは9月に"Blue Box"を入手して以来。EASの"Blue Box"は昔から持っていたが、適当に流して多分本気で聞いてなかったと思う。)気付いたのだが、"Sexy Sadie"のエンディングがアナログの方が長いですね。

他のアルバムでも同様にイントロやエンディングが削られていると感じる部分が多々あり、デジタル化する際にノイズを嫌うあまり相当オリジナル音源に手を入れていたんだな、と今更ながら感じた次第。

昔は日本のレコード会社から与えられたものをなんの疑いも持たずに、そのまま素直に受け入れていたが、私のようにCD化以降ファンになった方、もしくは基本的にCDだけで満足な方も多いと思われる(ついこないだまで自分もそうだった)が、やはりアナログ音源(できればUK)を知らないのは(情報の面で)かなり損(?)をしていたなぁと感じた。

感じ方や楽しみ方はひとそれぞれだし、重箱の隅を突くように音を聴くのではなく彼らの音楽に耳を傾ければ、どこの国の盤で、どんなに劣悪な音質で聞こうと彼らの素晴らしい音楽は普遍(不変)なのだけれど…。
では…

デアゴスティーニ『The Beatles』検盤中

デアゴスティーニから10月10日発売の第4号『White Album』と10月24日発売の第5号『Help!』が、10月22日に発送メールが来て23日に到着した。あれこれ忙しかったので開封できずにいたのだが、今日は休みだったので開封して検盤している。

前回『Rubber Soul』でスピンドルホールにプレスの際に出たと思われるバリがあり、傷も2箇所あった。音に支障がなければ問題にするつもりはなかったのだが、傷がない部分でもなぜかバチッバチッと大きなノイズが入るため我慢できず、サポートにメールしたところ「代替え品を送るので、不良品との交換になるので配達員に渡して欲しい」と返信があったのだが、交換品が不在中に宅配ボックスに配達されていたため渡せず。すぐに着払いにてデアゴスティーニに送り返したのだが、なぜか「受取拒否」とのことで送料こちら持ちで戻って来てしまった。
当然こちらで負担する必要は無いと判断したので、再度メールのやり取りをし、不良品はこちらで処分、掛かってしまった送料は定期購読の代金から差し引いてもらうことでことなきを得た経緯があるので、今回はしっかり検盤して不具合があれば即対応してもらおうと思っていたのだが、今開封して検盤したら1枚目の冒頭"Back in the U.S.S.R."のところにやはりバリが付着して傷がついていた。

↓これは今回の『White Album』
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↓これは『Rubber Soul』センターホールのバリ(他の方のケースではジャケットを突き破っていたとか…)
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↓これは『Rubber Soul』よく見ると傷の着き方は違うかも…
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以前、YouTubeでレコードの製造工程を見たことがあるのだが、柔らかくなったビニールをプレスする際にどうしてもはみ出すのは理解できるが、おそらくその処理の仕方が甘いのだろう。レコード製作はもはやロストテクノロジーになりつつあると叫ばれて久しいが、日本製ではあり得ない品質管理体制だと思った。バリが付着した機械でプレスしたりしているのかもしれない。
下の『Rubber Soul』の傷はプレス機から取り外したりする際にアームの爪のようなもので挟んだ際に付くような傷(もしくは何かにストックする際についたのか?)に見える。また、よく見ると剥離剤なのか?なんらかの液体(少しオイリー)の残留物がが溝の中に入り込んでいて、これがおそらくサーフェスノイズの原因だと思う。

以前も紹介したようにレコードを洗って聴く機会が増えた。(まだ懲りてなかった)そのせいか、曲間の微細なノイズに敏感なのだが、私の所有している"Blue Box"の盤はいくら洗浄してもオイルショックを経験したせいでビニールの質が悪いのか見た目は非常に綺麗なのにジリパチノイズが消えない。それに引き換えデアゴスティーニ盤は全般的にしっかり静電気を除去すればローノイズでほとんどジリパチが出ない良質なビニールを使用していると思われる。その代わり、ヒスノイズにも似たサー、とかほどんど強風が吹いてるのでは無いか?と思うほどのゴーというサーフェスノイズが目立つ。それはおそらくこの表面の汚れによるものかもしれない。(経験上、丸洗いするか、何度か針を通すと消えるとは思うが、新品をいきなり洗うのはさすがに抵抗がある。汚すのはヴァージンをいただいた後だ…うひひひ←ホントは清めてるんだけど)

ということで、定期購読者で傷が気になる方は早めに検盤した方が良いかもしれない。ちなみに、今回は先ほどの傷以外は極端に盤が反っているということはなかった。『White Album』に関しては反りが特に心配だった。なぜなら、180gの重量盤なのでジャケットがきつく、付属品の多い『White Album』など2枚組は特にあまり奥までディスクを入れすぎるとゲートフォールドの見開き部分とポスターやピンナップと盤の端が挟まれて長期保存すると反りやすいと思われるからだ。私は今回も早々にシュリンクは外してしまった。
あと、よくやりがちなのは、ポスターを入れたまま急いで2枚目をしまおうとして内袋でポスターを破いてしまうケース。または、内袋の裏側の折り返しの糊付けされていない部分がジャケットに引っかかってしまい折れてしまうケースもよく見かける。ここはジャケットから出して保存するなどして細心の注意を払いたいところだ。

追記:"Long Long Long"でいつものバチッ、バチッという周回ノイズあり。傷は見当たらないのに本当に不思議だ。
また、side 4の"Revolution I(1ではないことに最近気付いた…)"にも若干傷あり。"Can You Take Me Back"〜"Number Nine"にかけても周期的にポップノイズが出るがまぁ許容範囲だとは思う。("Revolution 9"なんて全編ノイズみたいなものなんだから)このポップノイズ、おそらく音量の低いとことろで目立つだけで、本当はノイズだらけなんだと思う。


さて、前置きが長くなったがファースト・インプレッションを。
今回からパッケージが変わったようだ。優秀なモグリの外科医よろしくどこからカッターを差し込めばシュリンクを破らずにブツを取り出せるか?と頭を悩ましたが…
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結局はこういうことになっていたので右側を除去してパッケージのシュリンクは残した。
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本の中身はこれまた例によって読む必要は感じなかった。本当はリクライニングチェアーに身を沈めながらパイプを片手にゆっくりレコードを鑑賞しつつ、眺めたいところだが、こちとらそこまで暇では無い。
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↓エンボス加工、ナンバリングなし
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↓見開き、デアゴのクレジットあり
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↓裏には例のホログラム
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↓いつものピンナップ、内袋は内側ビニール貼りのブラック
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↓ランオフにはMPO(判別不能、ウルトラマンレオみたいなマーク)
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↓WHITE ALBUM A2
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↓ダーク・アップルが美しい
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↓side 2、MPOとレオ
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↓WHITE ALBUM B2
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↓2枚目とポスター
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↓ポスター裏のクレジット
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↓MPOとレオ
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↓WHITE ALBUM C2
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↓side 4 MPOと…WHITE ALBUM Dと4時辺りに変な記号…宇宙文字か?
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と、ほとんど画像だけだが伝わっただろうか?2012と比較して特にどうのこうのということはないと思われる。
2012とのパッケージの比較もしたいのだが、今日はまだまだしなければならないことがあるので、とりあえず後回し。

というよりも、音質比較をしようと思ったが肝心の2012をMacに取り込んでいなかったことに気付いたので、今日のところは音を比較することは出来ないが、今回のデアゴ一聴した感じではやはりカッティングレベルが低めでおとなしい印象。
今までの『White Album』について硬質な高音が目立ち、耳が痛くなるイメージがあったが、デアゴは高音が抑えられていて角が丸く、マイルドになっているような気がする。その分ロックでワイルドな感じ(ちょっと古いステレオタイプな表現で恥ずかしいが)があまり感じられない。あくまで単体で聞いた感想なので、聴き比べるとまた印象が変わるかもしれないが…。

そうそう、少し前にデアゴから収納ボックスも届いていた。現在売り切れとのことで、増産するのかどうかはわからないけれど、本家Vinyl Collectionと同じものを期待していたが、実際はちょっと安っぽいものだった。コーティングが薄くてパチモノっぽい感じ?
ちなみに、1箱に13枚くらいしか入らないのだそうだ。だから、コレクションを全て収納するならもう1箱買わなければならないということになる。デアゴスティーニさんにはすぐにでも再生産してもらわないと、オークションで(こんなチープな箱を)プレミア価格では絶対に買いたくない…それに置き場所が無いから、オリジナルさえ入ればあとはそのまま裸でも…とも考えている。また、まだ全て揃っていないのに今から箱に入れておくとジャケットが膨らんで糊付けが剥がれたり、盤が反る可能性があるので、箱に入れるのはもうしばらく我慢した方が良さそうだ。

ちなみに、今日一刻も早く『White Album』から離れたい理由は…
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これである。金欠なのに我慢できずに国内盤だがヤフオクで3000円。いずれはUKを買うつもりだがそれまでのつなぎで…。さて、色々検証しなければ…

デアゴの『White Album』は家宝として蔵に寝かせておくようなものではなくて、シュリンクを引っ剥がして当時のティーンのように"Revolution 9"を逆再生するのにちょうどいいかも?(じゃあ傷なんてどうでもいいよね?笑、それは別問題)

では…

デアゴスティーニ『Rubber Soul』音質比較

さて、気を取り直して…(というのも、本日2回目の更新だからである。)

3連休だったので秋を感じながらゆっくりと『Rubber Soul』の感想でも書こうと思っていたのだが、『Abbey Road』をオリジナル、'78リシュー、国内EAS盤、モービル盤、プロ・ユース盤、'83回収盤、'87CD、'09マスター、2012、デアゴと取っ替え引っ替え聴き比べしているうちにあっという間に3日間が過ぎてしまったという感じで、もうしばらくは『Abbey Road』は聴きたくない、という状態になってしまった。

個人的には『Abbey Road』は9月〜10月に聴きたいアルバムで、『Rubber Soul』にはなんとなく秋のイメージがあった。発売は65年12月3日なので、どちらかと言えば冬に聴くべきなのだろうが、10月後半〜11月の晩秋の物悲しい感じがこのアルバムにはしっくりくるような気がする。ちなみに、この時期になると『Magical Mystery Tour』も聴きたくなる。これはきっと映画撮影時の風景からなんとなく秋を連想してしまうからだと思う。

そう思い『Magical〜』のUS Stereo盤をオークションで入手していたので、そちらの方も聴いていた。(なぜなら先日入手したBlue Boxには『Magical〜』が含まれていないからだ。ついでに『Oldies』と『Hey Jude』、『Long Tall SallyのEP』='81『E.P. Collection』も購入しないとUKステレオ・アナログマスター盤を制覇することは出来なさそうだ…まだ他にはないだろうか?そう考えると『Past Masters』は本当にありがたい編集版だ。)
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もはや完全に「ミイラ取りがミイラに」状態である。そちらの感想は追い追い…ということで今日のところは『Rubber Soul』に集中、集中!

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画像1枚で何とか説明できないだろうか?とフォトショを弄り倒してコラージュしたが、結局時間だけ掛かってカオスな状態になってしまったので反省。とりあえず説明すると…

9月26日に『Sgt. Pepper〜』と『Rubber Soul』が2枚同時に到着したために、しばらく『Rubber Soul』を開ける時間が無かった。ようやく開けることができたのは10月6日のこと。

外観はこんな感じで、一つ好印象だったのはParlophoneのマークで("Trade Mark of The Gramophone Co. LTD."とあるのに"Gramophoneマーク"とは言わないのはなぜだろう…?Parlophoneの歴史を調べなければならないな…)、ご覧いただくとわかるようにかなり下まで表示されている。そのおかげでジョンの上着のボタンを拝むことができた。
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試しにウチにある『Rubber Soul』を引っ張り出してきたが、ここまで見えているものは1枚もなかった。デアゴのために元版から作り直したということはさすがにないだろうから、UKオリジナルのどこかの工場で作られたものを元にしているのだろう。(英国盤のバリエーションを調べないと…あまり詳しくないのでとりあえず一旦スルー)

『Rubber Soul』のジャケットを見る度にいつも疑問に思っていたのだが、

「カメラマンのロバート・フリーマンがジャケット写真をメンバーにプレゼンする際に、(おそらくネガ?フィルムをOHPみたいなもので、アルバムサイズの)ボール紙に投影したが、ボール紙が偶然曲がって歪んだ顔になってしまい、それを面白がったメンバーのアイディアで現在のような歪んだジャケットになった。」

というのが定説になっているが、フォトショップなどで簡単に加工できる現在とは違い、当時どうやってそれを再現してプリントしたのだろう?その原版は現在も利用可能な状態なのだろうか?(破棄されたと聞いたような気が…)
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ってことは、結局こういうことなんだよね
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じゃあ、オリジナル画像を正方形にトリミングするとどうなるか…ていうと
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あ〜、ダメだ、安いブートみたいになっちゃった
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このくらいにしておいた方が、それっぽいかな?当然バンド名は載せなかっただろうなぁ…
と、まぁお遊びはこのくらいにして、話を元に戻すと

到着してから10日位寝かせて、やっと開封したら、最初の画像にあるようにスピンドルからビニールがはみ出しバリがある状態だった。(ネットでも「バリがジャケットを突き破っていた」との報告があったと思う)
そして、画像右側のようにSide 1に傷が多数。明らかに今までよりプレスのクオリティが下がっている。
それでも、音に影響がなければ問題にするつもりはなかったのだが、当該箇所に傷がないにも関わらず"Michelle"や、"In My Life"で蛍光灯のOn/Offで入るようなバリッ、バリッという普通のレコードでは聞いたことのない大きめのノイズが絶えず入り聞くのが苦痛だったので、デアゴスティーニに連絡し、交換してもらう手筈を整えた。
(マトリックスはSide 1がA3、Side 2がB 11?)

所詮レコードなので、ノイズは付き物だということは重々承知しているつもりだが、新品なのにこれはいただけない。
また、ジャケットの方も早々にシュリンクを外したが、ジョージの顔の下あたりの貼り合わせが甘いのか、そこから開いてしまいそうな雰囲気がある。やはり、デアゴスティーニは品質管理に問題があるのかもしれない。
(『Abbey Road』で同様のトラブルがあったという事例も目にしたことがある)

すでにご存知の方も多いとは思うが、海外で発売されている『A Hard Day's Night』のタイトル曲の冒頭が一部カットされているとの情報をネットで目にしていたので、ついでに「日本で発売する際にはそのようなことのないようお願いしますね」と軽く釘を刺しておいたのだが、サポート・センターの担当の方からはメールで「レコードの内容につきましては、オリジナルに基づいておりますのでご了承お願い致します。」との回答をもらった。

これは取りようによっては「問題があるかもしれませんが、仕様なので対応しかねます」

と言いたいように聞こえる。せっかくファンが掲示板やブログで盛り上げてくれているのに、このデアゴスティーニ・ジャパンの担当者の塩対応には不信感を抱いてしまった。
こちらとしては、せっかくお金を出して購入するのだから嫌な思いはしたくないし、(発売前の今だからこそ)メーカーサイドには事前に状況を確認した上で、万全の体制をとって欲しいと思っているだけなのだが…。
(全部購入すれば結構な金額になる商品なのだから)せっかく購入した人がガッカリしないような体制をお願いしたい。

(しかし、"A Hard Day's Night"は初期ビートルズのアイコン的な曲なのに、'09ステレオで歌い出しで一瞬音がこもってしまうミスがそのまま製品になってしまうなど、何かとツイていない。いつになったらストレス・フリーでステレオ版を楽しめるのだろうか?)

例によって冊子は読む価値なし。
バックもご紹介。残念ながらこちらも当然フリップ・バックではなく、フロントと同じ艶々のコーティング
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オリジナルじゃなくて恐縮だが'78リシューとの比較。罫線は'78(オリジナルも?)が手書きなのに対し引き直されている。よく見るとフォントも違う。
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EMITEXも作り直されている。画像は解像度が高いものと差し替えられている。これは古い方が新聞風で味があると思うんだけどなぁ…。あと例のホログラムシール。これはカウンター・フィット対策のつもりなんだろうか?
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これも'78はよく見るとレタリングだったようだ。また'78は画像にインキカスやヒッキーが目立つ。
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さて、肝心の音の方だが、昨日の記事にも書いたが'87リミックスを元に作られている以上、オリジナルミックスとの比較は意味をなさないので、単純に2012と比較してみる。

Side 1
Drive My Car: 2012の方が活きがよく感じるが、特に違いは無いように思う。しかし、デアゴは盤質が悪いのか低音のハムノイズというかゴロゴロという感じのトレースノイズが目立つような気がする。
Norwegian Wood (This Bird Has Flown): やはり若干2012の方が元気がよく感じる。
You Won't See Me: う〜ん、正直あまり変わらない。ということは上記2曲もプラシーボなのだろう。
Nowhere Man: う〜ん、違いがわからない
Think For Yourself: う〜ん、全く同じかな
The Word: 同じですな。ただ、デアゴはやはり盤質が悪いのかエンディングになると傷が無いにも関わらず周回ポップノイズが発生し出し耳障り。
Michelle: デアゴの方が若干ヒスノイズが目立つ。あと、盤由来のブツッというノイズが断続的に入る。この曲がカッティングレベルが低いから目立つのか、それともSide 1全編に渡って入っているのかは不明。だが、2012ではほぼノイズが発生しないので、なんらかの問題があると思われる。2012はやはり若干だが高音がマスキングされているようだ。でも本当にごくわずかだと思う。

Side 2
What Goes On: 気のせいかもしれないが、2012の方が活きがよく感じる。2012の方が間奏のギターソロも耳に痛いような気がする。なのになぜか間奏のバックや、エンディングバックでリンゴが鼻歌で歌っている部分がデアゴの方が聞き取りやすい。
Girl: 2012の方が高音が出ているような気がする。デアゴの方が左チャンネルが近いような気がする。デアゴの方が左の定位がオリジナルっぽい位置にあるような…。2012の方が元気がいい。
I'm Looking Through You: しばらくオリジナルミックスで聞いていたので、イントロのバックでポールの鼻歌が聞こえないのは寂しい。2012の方が高音が出ていて賑やかに感じる。
In My Life: デアゴはノイズが目立つ以外特に違いがないように感じた。
Wait: 特に違いがわからない。
If I Needed Someone: これも特に違いがないように感じるが、2012の方が元気がいいように感じる。カッティングレベルの差なのか?
Run For Your Life: 2012の方が元気が良いような気がする。0:30付近のイントロと同じフレーズの辺りも2012の方がベースが大きく感じる、間奏のギターも2012の方が高音が効いている。これは意外だった。やはり、オリジナルミックスに慣れてしまったのか、1:05の何かがマイクに当たるボンッという音がないと物足りない。


と、一通り聞いてみたが思ったよりも違いがなくつまらなかった。傾向としては、デアゴ盤はプレスの問題で盤質があまり良くないのか、サーフェスノイズが多め。内周歪み対策で施されているというEQ処理も、2012よりもデアゴの方が処理されており、高音が出ていない曲がある。(その割にMichelleでは逆にデアゴの方が高音が出ているのが解せない)2012の方はカッティングレベルが高いのか、曲によっては鮮度が高く感じる。

実は、私は今まで『Help!』と『Rubber Soul』の'87リミックスは大嫌いだった。CD特有の高音の硬い刺さる感じが顕著で、80年代風のリバーブ処理が過剰で安っぽいと感じていたからだ。

しかし、今回『Rubber Soul』のオリジナルミックスを聞き込む傍、久々にUSB音源を聞いていて「思っていたほど悪くないな」と感じている。しかし、あくまで65年当時、時間のない中でメンバーとエンジニアの望んだ(そしてファンが熱狂した)ミックスは、話し声やノイズ満載のあのヘンテコ定位のオリジナル・ミックスに他ならない。
のちの世代のためにも歴史の改ざんはあってはならない。

オリジナル・ミックスのレギュラー化、ハイレゾ化を待ち望んでいるし、私としては今後もオリジナル至上主義を貫きたいと思っている。
では…

プロフィール

LOGICKEY

Author:LOGICKEY
函館市在住
1972年生まれ
好きなArtists:
The Beatles
Paul McCartney
etc…

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