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英国音源公式録音全213曲制覇計画 -Part 5

前回はJDさんのブログに乗っかる形で『The Beatles Box (From Liverpool)』の紹介をしたが、やはりわたしが入手した日本盤『The Beatles Box (From Liverpool)』はダビングを重ねたようなような寝ぼけた音(それでもEASよりはマシ)なので、まるでミュージック・テープを聴いているような気がして、肝心の音に没頭できなかった。(とはいえ、昔は(大半の日本のファンは)日本盤しか入手する術もなく、その音で充分に満足していたし、今もその音に郷愁を覚える方の気持ちも理解できるが、彼らの目指したものをストイックに追求していくと(私にとっての憧れは)やはり英国盤になるので、決して日本盤を貶める意図はないことをご理解いただきたい。)

いや、それ以前にデジタルに慣れた耳にはアナログ特有のノイズに我慢がならないので、なんとか盤に刻まれた音をノイズに邪魔されずに引き出すことはできないものかと、試行錯誤していた。

傷によるノイズなら諦めはつく…というか、色々中古盤を入手していて気づいたことなのだが、大きめの目立つ傷があっても周回でプツッ…プツッ…というくらいで意外とそんなにひどいノイズにはならない。
それよりも厄介なのは、絶えず鳴っているようなジリジリ、パチパチ、プチプチという感じのノイズや、本来無いはずの歪みである。

歪みに関しては針圧やセッティングの合っていないプレーヤーや、昔の家具調ステレオ、モノラルのポータブル・プレーヤーなどプアな環境で聴かれたことによる音溝の破壊によるものなんじゃないか?と推測していて、ジリパチノイズについては静電気や、昔使用されたレコードスプレーが埃などを塗り固めて固着したものなんじゃないか?と推測している。

傷や溝の破壊が由来のノイズはどうしようもないのだが、レコード盤に付着した異物や、静電気によるノイズならなんとか除去して、少しでも盤本来のポテンシャルを引き出したいと思うのが人情である。

そこで、9/21の記事にあるように色々な実験を試みていたのだが、レコクリン、バランス・ウォッシャーは高いしすぐになくなる。水の劇落ちくんは盤に水酸化ナトリウムの付着を残す可能性があるとのことで却下。ちょっと前まではレーベルカバーをして、台所用洗剤を柔らかいスポンジに数滴垂らし、手前に写っているデンター・システマを使って作成したブラシで円周上を擦り、浄水器を通した水ですすいで、SKC-2 STATIC KILLER CLOTHで拭き取るというのがデフォになっていた。
この方法だと値段が安く、特にデメリットも感じられなかった。
やはり、使う液はとなんであれ濡らしてデンターシステマでこするというのが、一番効果が高いようだ。洗った後に何も残留物を残さないように、しっかりすすぐというのも重要だ。
これで80%くらいのノイズは消せるんじゃないかと思う。しかし、依然、完全無音とは程遠い状況。

そこで専用機のこれこれを購入したい欲に駆られたが、こちとらレコードの買い過ぎで金欠のため、明日の米の心配もしなければならない状況なので流石に断念。
IMG_2301.jpg

しかし、超音波という魅惑の響きに抗しきれず、えいままよとこんなものを購入してしまった…(フライヤーじゃありませんよ。斜めにしか入らないので菜箸で支えてんの。)
IMG_2300.jpg

説明文の変な日本語に若干嫌な予感がしたのだが、中国からの発送で到着まで1週間ほど掛かった。

さ〜て、綺麗にしましょうね!と以前紹介した『Abbey Road』を洗浄したのだが、うん、音がすっきりして、見晴らしが良くなったような『気』がした。
これに気を良くして例のリバプール・ボックス、Oldies、Magical、Hey Judeも手当たり次第に超音波で洗浄。
まぁこの辺は値段も安かったし、どうなってもいいやって感じで次々と超音波洗浄。しかも、この超音波洗浄機、左のダイヤルで洗浄水の温度を設定できる。事前に他の方のブログで「温度を35度に設定して使用した」などの書き込みを見ていたので冷水よりはお湯の方が汚れは落ちやすいだろうと迷うことなく大体35度に設定して次から次に洗浄しましたよ、ハイ…。

お次は、真打ち登場とばかりに、盤自体はニア・ミントなのになぜかジリパチノイズの消えない"Blue Box"の『Please Please Me』を念入りに超音波洗浄いたしましたよ。ええ…その結果…

反りがひどくなっとるやんけ!
前から反ってたけど明らかに気持ちの悪い動きをしている。ガーン( ̄◇ ̄;)9月19日に時間を戻してほしい。
なんとか聞けてるけど伸びたテープを聞いてるみたいで気持ち悪い。

他の洗浄済みの盤を見てもやはり少し反ってしまったように見える、いや、反ってるに違いない。うわ〜ん!
レコードはビニールなのだから、絶対に熱を加えてはいけない…いや、わかっていたんですがね、超音波の誘惑には勝てなかったんですよ。ハイ。

今度はこれを買わなければならないかも。(というか、これを買うくらいなら"Blue Box"は聴き倒してOne EMI Boxにグレードアップした方が安く済むんじゃないか?)

で、これだけの犠牲を払った超音波の肝心の洗浄能力の方は?ということだが…


その前に『英国音源公式録音全213曲制覇計画』とタイトルを付けたからには新ネタがあるので、そちらの方を。
ここにも書いたのだが、"I'm Down"のリアル・ステレオ初登場は'65年発売の日本盤コンパクトだというこということで、検証するために入手したのでご紹介します。
これが噂のオデオン・コンパクト盤(OP-4110)オクで900円也。
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裏側
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高崎一郎氏による時代がかった解説付き。メンバーの紹介で「天使のような美しさのポール・マカートニー」「八方破れの魅力、リンゴ・スター」って…(笑)。リアルタイムでさえ「こんなグループは以前も以後も、ビートルズ以外現れることは考えられません」という予言めいた本質をついた言葉が出るほど、やはりビートルズは異質に写ったのでしょうね。

さて、肝心のサウンドは?と、針を下ろすと…
びっくりするほどのノイズの嵐。"ヘルプ"ってこんなに歪んでたっけ?"涙の乗車券"に至っては「元祖ヘビーメタルだ」というジョンの発言を信じてしまうほどのディストーション。
なんじゃこりゃ?ということで、早速(もちろん常温)例の超音波洗浄機へ投入するも、音質変わらず。

こんなものを買っておいたので、溝を観察してみた。
IMG_2302.jpg
すると、なんだか見たことがないほど溝の形がおかしい
IMG_2289.jpg
しかも、超音波洗浄をかけただけだとあまり汚れが取れていないようだ。
ちなみに、割と綺麗な"Blue Box"の中の『White Album』と比較↓
IMG_2293.jpg
ほとんど溝の中に汚れがないのがお分りいただけるだろうか?

以上のことからなんとなくわかったのだが、超音波洗浄機だけだと劇的な効果は無さそうだ。つまり、音が良くなったと感じていたのはプラシーボの可能性が高いということ。溝にがっちり入り込んだ汚れは(うちの)超音波単体だとあまり効果がないようだ。

難しいことはわからないのだがちょっとググると、超音波洗浄とはキャビテーション効果・加速度・直進流の3つの相乗効果で行われ、キャビテーションによる衝撃波を利用して汚れを剥離し、剥離した汚れを加速度により引き剥がし、直進流により分散除去させるのだそうだ。

キャビテーションというのは超音波により液体に生じた真空の気泡が破裂することにより生じた衝撃波を利用した洗浄方法なのだそうだ。液体に超音波を照射することにより液体が激しく揺さぶられて局所的に圧力が高い部分と低い部分が出来、圧力が低い部分では液体中に小さな真空の空洞が出来、再び圧力が高くなり、この空洞が押しつぶされるとき、液体中に衝撃波を発生させ、衝撃波が、固体表面に付着していた汚れを剥離させるということらしい。

なにやら効果がありそうだが、ネットで調べると「プラスチックや樹脂製品の硬度では超音波の振動を吸収してしまうので何も効果がない」との意見もみられた。卵を布団に投げつけても割れないのと一緒らしい。(その割に、「泡が弾けるルエネルギーで壊食されて、大事なレコードがボロボロになる」と書いてあるので、矛盾しているように感じるが…)

しかし、実際に使ってみるとやはりS/N比が良くなっているような気がするし、目視できる盤の劣化も見られない。(試しにアルミホイルを入れてみるとプツプツと穴が開く。しっかり超音波は出ているようだ。)
その反面、今回のコンパクト盤のようにあまり綺麗になっていないものがある。
どうやら、超音波洗浄機を使用する前にデンターシステマでこすった盤だと効果があるようだ。そういえば専用機もブラシと回転機構がセットである。なので、単体でうちの超音波洗浄機を使用するよりも、台所用洗剤で濡らした盤を一旦デンターシステマで擦り(それもターンテーブルを使用した方がムラなくブラシ掛けが出来る)、勢いよく水ですすぎ、超音波洗浄を掛けて洗剤を洗い流すというのが現時点では一番効果があるようだ。

そうして洗浄したコンパクト盤がこの画像↓
IMG_2296.jpg

だいぶ綺麗になったのがお分りいただけるだろうか?
ここまでしたのに、残念ながら歪みの方は改善していなかった。ということは、元々の音源が悪いのか、音溝が荒れてしまっているのかのどちらかだろう。

先ほどの『White Album』の画像と比較すると、なんだかギザギザしている。刻まれている信号のせいでこうなっているのかは不明だが、これでは針がスムーズにトレース出来るようには見えない。

ということが客観的にわかったので、今回のミニ顕微鏡は非常に良い買い物だったと思う。
恐らく、デンターシステマでレコードをトレースすることに顔をしかめる方もいらっしゃることと思うが、レコードは多少傷が付いていても音溝を侵食していていない限り大丈夫なほどタフだと思われる。


と、話がそれたが肝心の"I'm Down"だが、確かにリアル・ステレオだった。
世界に先駆けて我が日本で初登場したことは驚きに値する。
しかし、なにせこの状態なので音質の方はお察し、というか、確かに世界初登場なのは事実なのだが、やはりコピー・マスターなので、鮮度が良い音なのか?といわれると疑問が残る。もしかしたらもっと状態の良い盤だと良い音なのかもしれないが、この時代の日本盤は往往にして音溝が荒れているような気がする。
ここはおとなしくUK盤『Rock'n Roll Music』で充分なのかもしれない。

ただ、ひとつ気になった点。このコンパクト盤、無音部でなぜかハムノイズのようなものが聞こえる。
カッティングの際に乗ってしまったものなのかどうかは不明ながら、以前紹介した『Rubber Soul』のオデオン赤盤もハムノイズっぽい音がするので、そういうものなのか…?
また、Audacityで切り出す際に気付いたのだが、"I'm Down"のイントロ(歌い出し)前に転写に混じってほんの少しだがリバーブの残響のようなノイズがある。これは何だろうか?基本的には'65.6.18に作成されたステレオ・ミックスが元だと思うので、他の音源にもあるはずなのだが…と思って聞いてみたら、モノラルだと目立たなくなっているが、確かに他の盤にもあった。

ということで、色々書いたが、レコードにお湯は禁物である。
では…
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LOGICKEY

Author:LOGICKEY
函館市在住
1972年生まれ
好きなArtists:
The Beatles
Paul McCartney
etc…

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