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デアゴスティーニ『Help!』雑感

一昨日降った雪で、北海道はもうすっかり雪景色です。
まぁ、おそらくすぐに溶けてしまうだろうから、まだ根雪になるという事はないだろうが、早いもので今年もあと1カ月足らずとなってしまった。
この時期になると何かと忙しなくなるが、どうか風邪などひかれませんように。

さて、雪といえば…やはりこれ
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先月デアゴから届いたものの、『White Album』その他諸々にどっぷり浸っていたので、なんとなく聴く気がしなかったのだが、昨日『Revolver』と『Magical Mystery Tour』の発送メールが届いたため(というか今日ブツも届いてしまった…)ようやく重い腰をあげて『Help!』を聴いてみたので、今日はその感想でも…。


アルバム『Help!』は嫌いではないのだが、個人的にもっとも聴かないアルバムかもしれない。
なぜか?と考えてもこれといった理由はないのだけれど、近年評価の高まった『Revolver』や『White Album』、名盤の誉れ高い『Sgt. Pepper』やら『Abbey Road』などの陰に追いやられ、(偏見かもしれないが)今となっては「映画のサウンド・トラック」もしくは「(あの名曲)Yesterdayの入ったアルバム」という以上の価値は無いように思う。
「〇〇が選んだ名盤ベスト10」みたいなものにもあまり登場しないような…?

主演映画、アイドルからの脱却、マリファナの影響やら、かの有名な夢で聞いたYesterdayやらエピソードには事欠かないのに、どことなく地味な印象が残る。
今回聴いてみて気づいたのだが、前作「for Sale」がライブ活動に疲れ果て、埋め草的にカバー曲をアルバムに散りばめ、オリジナル曲が弱いのと同様、今作もやっつけ仕事的に作った曲が多かったのではないか?と思った。

タイトル曲"Help!"こそ名曲と評されることが多いが、アルバムを通して大衆の望んだ「ビートルズらしさ(…て人によって分かれるとは思うが)」が希薄なのではないだろうか?(その割に『アニメ・ザ・ビートルズ』はこの時期の彼らをアイコン化しているが…)
"The Night Before"は"last night is the night I will remember〜"からのパートの展開が急で取ってつけたようだし、勢いだけで作ったような曲、エレピが目立ちギターの存在感がない。"You've Got To Hide Your Love Away"はディランとブライアン・エプスタインから着想を得た名曲だが地味。"I Need You"はコード進行をこねくり回すもどことなく頼りない印象。"Another Girl"もお得意のイントロなしでインパクトを狙うもギターの合いの手がヘンテコで、シングルにするには弱い。"You're Going To Lose That Girl"は歌い出しからワウフラッターかと思うほどの音程変化。転調はすごいがボンゴの演奏が投げやり、聴いていてあまり気持ちよくない。"Ticket To Ride"もリズムはチンチクリンだし、"I don't know why she's riding so high〜"からのパートでやっと本調子になるも"〜by me"で丸投げし、ギターのフックでAメロに戻るあたりが陳腐。(とにかくSide1は特にチューニングが合わないのが腑に落ちない)
"Act Naturally"、"Dizzy Miss Lizzy"はカバーだし、"It's Only Love"は冷静に聴くとヘンテコな曲、トレモロを使ったギターも最後の半音階も気持ち悪い。"You Like Me Too Much"はジョージらしくない小粋な曲、"I really do〜"からの展開も広がりがあって良いけど、"If you leave me"でまたも半音階。ビートルズの曲じゃなくてもいいかも?これもギターというよりもエレピが目立つので異色。"Tell Me What You See"は歌い出しのフレーズも無理やり、展開もヘンテコ。"I've Just Seen a Face"、"Yesterday"は良い曲だけど、当時ファンが抱いていたビートルズのイメージなのか?と言われると違うような気がする。そもそもこの時期にジョージの曲が2曲(それも特に傑作というわけでもない)も入っている時点で、決して「絶好調!」といえる状況ではなかったんじゃないか?とも思う。

と、反感を買うことを承知であえて悪いところばかり書かせてもらったが、なんとなく曲自体が未完成であるがゆえに、思いつきで行けるところまでメロディーを持って行ってこねくり回して広げるだけ広げて収集がつかなくなったらフックで誤魔化すというような曲が多いような気がする。("What You're Doing"とかもその流れ)
あと、何か新しいことをしようとして奇をてらって奇抜なリズムを取り入れたり、新しい楽器(ボリューム・ペダル、ピアネット、フルート、ギロやボンゴなどのパーカッション)に飛びついたり、新境地を目指そうと意気込んだは良いが、手探り状態で、どれも実を結んではいないような気がする。(彼らのそういう姿勢がないと『Rubber Soul』の境地にはたどり着けなかっただろうが…)
どことなく前作の雰囲気を引きずっているようなアーシーでアコースティックなサウンドは、現代的な視点で彼らの歴史をわかった上で聴くと『for Sale』から『Rubber Soul』への橋渡しとしてグラデーションで違和感なく聞けるが、"She Loves You"や"A Hard Day's Night"の頃のような曲を期待したファンはきっと面食らっただろうし、「パンチがないなぁ…」などと感じたんじゃないかと思う。また、未発表の"That Means a Lot"の過剰なリバーブはThe Righteous Brothersあたりを連想させるし、"Act Naturally"、"I've Just Seen a Face"などに見られるC/Wの影響、裏ジャケのジョージのウエスタン・ハットなどどこかアメリカへの憧れも強く感じさせる。

まだそれほどポピュラー音楽が成熟しきっていなかった当時の聞き手が彼ら(アイドル)に期待したものは一緒に「歌って」「踊って」「楽しめる」いわゆる「使い捨て」としての音楽であって、芸術性や先進性といったものは二の次だったんじゃないかと思う。

当時のビルボード・チャートを見ても"Satisfaction"、"Sugar Pie, Honey Bunch"、"Mrs. Brown You've Got A Lovely Daughter"、"I Got You (I Feel Good)"、"Help Me, Rhonda"などいわゆるパーティーソングが並ぶ。
その中において"Help!"や"Yesterday"がいかに「踊りづらいか」を考えると、彼らがどれほど異色だったかわかるだろう。

面白いのは66年くらいになると同じパーティー・ソングでも"I'm a Believer"、"Summer in The City"、"Good Vibrations"、"The Little Girl I Once Knew"、"These Boots Are Made for Walking"など曲中でリズムが変わったり、ブレイクをはさんだり、特徴のあるフックで展開を変えたり「一見、踊りやすそうだけど踊りづらい」曲が増えてくる。これがマリファナの影響なのだろうか?(↓"California Girls"で踊らされるのも、なかなか辛いものがある…笑)



さて、話がそれたが『Help!』
↓フロント(冊子は例によって例のごとく)
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↓バック(折り返しなし)
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↓Side 1
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↓Side 2
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↓2012との比較(右が2012、2012の方が解像度が高く感じる)
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↓デアゴはスミの濃度が濃く滲んで見える
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↓バック
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↓これもデアゴはスミが濃く、字が太って見える
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↓レーベルはデアゴは濃度が薄く、パチモノっぽい。盤の厚みも若干薄いような…。インナーバッグは2012の方が薄手で雰囲気がある。デアゴは真っ白。
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↓音溝はさすがは新品、綺麗だ
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肝心の音の方だが、一聴した感じでデアゴは非常に音が良かった。
私が『Help!』をあまり聞かなかった理由の一つが、初CD化の際のリミックスによる過剰なリバーブと、密度の薄さ、軽さ、デジタル特有の硬い音質だったが、それらが払拭され割とドライ目で、タイトで、密度が濃く、迫力があるのに歪まず、低音から高音まで非常にバランスよく聞こえた。
この前の『Rubber Soul』の時もリミックスのデジタルマスターながら旧CDの印象とは打って変わって非常に高音質だと感じた。シリーズ全般通じて他のタイトルでは「USBで聴いた方がいいな」という感じだったのだが、この2タイトルについては新たにリミックスし直したんじゃないの?というくらい好印象を抱いている。それと比べて2012は分離が悪く団子状で歪みっぽく、曲によっては鮮度が悪くぼやけて感じた。

特筆すると"The Night Before"や"I Need You"では旧CDほどボーカルのエコーがきつくない。まるでドライ・ミックスのよう。"Another Girl""You Like Me Too Much"などではエコー成分が抑えられているため、演奏自体がタイトに感じる。ということは、逆に旧CDではあのリバーブのせいで、演奏がぼや〜っとルーズな感じに聞こえていた ということで、これはかなり印象が変わり驚いた。おそらくそのせいで楽器の分離が良くなり、手拍子やタンバリンなどのパーカッションが生々しく聴こえるのだろう。ただ、"Dizzy Miss Lizzy"ではシンバルやカウベルがやや引っ込んで聴こえるので、もう少しやかましくてもいいんじゃないか?と思った。"Ticket To Ride"ではバスドラの音が左右に振られ立体的に聞こえた。

と思いつくまま書いたが、もう少し客観的に判断するためにスペアナ解析やUSBとの比較もそのうちしてみたいと思う…のだが、次から次へと送られてくるのでなかなか時間が取れないのが贅沢な悩みだ。

そういえば、アルバム『Help!』特有の音質の悪さや、チューニングの不正確さなど、このアルバムについてはまだまだ調べれば興味深いことがわかりそうだ。
ちなみに散々悪口を書いたが、このアルバム、("Yesterday"以外…笑)嫌いじゃないですよ、念のため。
「カイリ〜ッ!」
では…
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LOGICKEY

Author:LOGICKEY
函館市在住
1972年生まれ
好きなArtists:
The Beatles
Paul McCartney
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